走る・登る・食べる

アクセスカウンタ

zoom RSS 小説「沈黙」の舞台に建つ「黒崎教会」

<<   作成日時 : 2018/06/28 20:19   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 54 / トラックバック 0 / コメント 2

ド・ロ神父の指導で信徒総出で造成・建築

遠藤周作氏著「沈黙」
その舞台となった外海地区。
映画化された「沈黙-サイレンス-」を
ご覧になった方もいらっしゃると思います。

小説は若かりし頃読んだ記憶はあるのですが…

画像


「沈黙」の舞台に建つ黒崎教会。
禁教令下の弾圧の中で信仰を守り続けたそうです。

1868年(慶応4年)6月にド・ロ神父が来日し
長崎県外海地方において
キリスト教(カトリック)の布教活動を始めました。

この教会は
1897年(明治30年)にド・ロ神父の指導で敷地が造成され
1920年(大正9年)に完成しました。

画像


聖堂は信徒が奉仕と犠牲の結晶として
一つひとつ積み上げたレンガで造られています。

画像


正面には切妻屋根の玄関部が突出しています。

画像


煉瓦造、平屋、桟瓦葺、532u。

画像


マリア様の像が黒崎海岸を見守りながら
優しく迎えてくれます。

黒崎教会の歩みはマリア様像の台座を拡大して読んでください。

リブ・ヴォールト天井とステンドグラスが印象的です。
教会内部の写真は許可を受ければ撮影可能のようですが
誰もいらっしゃらなかったので
目に焼き付けてきました。
紹介できず残念です。

画像


画像


この鐘楼は隠れキリシタンの帰依を願って設置されたものだそうです。

訪問した後に再度「沈黙」を読んでみました。

画像


画像


例によって裏表紙より
「島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制のあくまで厳しい日本に潜入したポルトガル司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根本的な問題を衝き、<神の沈黙>という永遠の主題に切実な問いを投げかける書下ろし長編。」

主人公ロドリゴ司祭とキチジロー。
キリストとユダの関係のように…
苦悩するロドリゴに対し沈黙を続ける神。

私が気になったのは
井上筑後守の言葉
「ある土地では稔る樹も、土地が変われば枯れることがある。切支丹とよぶ樹は異国においては、葉も茂り花も咲こうが、我が日本国では葉は萎え、つぼみ一つつけまい。土の違い、水の違いをバードレは考えたことはあるまい」
※井上筑後守はかってはキリスト教信者の長崎奉行。「穴吊り」というもっとも有効に棄教に結びつける拷問方法を編み出した人物として恐れられていますが、実は温厚な老奉行?

フェレイラの言葉
「この国は沼地だ。やがてお前にもわかるだろうな。この国は考えていたより、もっと怖ろしい沼地だった。どんな苗もその沼地に植えられれば、根が腐りはじめる。葉が黄ばみ枯れていく。我々はこの沼地に基督教という苗を植えてしまった」
※フェレイラはイエズス会の司祭で、高名な神学者。布教に赴いた日本での苛酷な弾圧に屈して棄教したとの報告があり、弟子である主人公ロドリゴは布教と真相を知るために日本に潜入します。


そして司祭のいなくなった日本では
独自のキリスト教信仰が隠れて続けられていました。

ロドリゴは棄教するのか…?
主はいつまで沈黙を続けるのか…?
そこは読んでみてください。

禁教令が解かれたあとカトリック教会へ戻ってきた信者。
戻らずに禁教時代の信仰形態を守り続ける信者に分かれました。
この黒崎にもカトリック教会に戻らない信者が多くいるそうです。

「隠れキリシタン」と私は一括りに思っていました。
加賀山マリア殉教の碑
http://tor5555.at.webry.info/201805/article_12.html
でもふれました。
「潜伏キリシタン」
強制改宗により仏教を信仰していると見せかけ、
キリスト教(カトリック)を偽装棄教した信者。
「カクレキリシタン」
禁教令が解かれ潜伏する必要がなくなっても、
江戸時代の秘教形態を守り、カトリック教会に戻らない信者。

ここでなぜカタカナの「カクレ」なのか…
「「カクレキリシタン」とは、キリシタン時代にキリスト教に改宗した者の子孫であり、1873年に禁教令が解かれて信仰の自由が認められた後もカトリックとは一線を画し、潜伏時代より伝承されてきた信仰形態を組織下にあって維持し続けている人々を指す。オラショや儀礼などに多分にキリシタン的要素を留めているが、長年月にわたる指導者不在のもと、日本の民俗信仰と深く結びつき、重層信仰、祖先崇拝、現世利益、儀礼主義的傾向を強く示すものである。 」
長崎純心大学宮崎賢太郎教授は、このように定義しています。
そして学術的には片仮名表記で「カクレキリシタン」と呼ぶのだそうです。
小説の中で二人の語っている日本におけるキリスト教信仰

黒崎教会にある鐘楼。
隠れキリシタンの帰依を願って設置されたものだそうです。
それは今も「カクレキリシタン」への呼びかけなのでしょうか…?

「黒崎の潜伏キリシタンは、明治になってカトリックに復帰した者、カクレキリシタンをかくまった天福寺(長崎市樫山町、仏教曹洞宗)の檀家に留まった者、カクレキリシタンとして先祖の信仰を維持した者とに分かれ、三者の間で互いにわだかまりが残っていた。1998年にこの地のカトリック黒崎教会に主任司祭として赴任した野下千年神父はこれを憂慮し、三者が心を寄せ合う場として枯松神社で共に集い、信仰を守り抜いた先祖を慰霊する祭を実施するよう呼びかけ、2000年に三者の協力による「枯松神社祭」が行われ、現在も毎年行われている。」※Wikipediaより

この「枯松神社」
「黒崎教会」の近くにあります。
日本人伝道師バスチャンの師であるサン・ジワン神父を祀っています。
日本に三カ所しかないといわれるキリシタン神社です。
時間が無くて行けなかったのが残念です。

日本は沼地か…?
「遠藤周作文学館」も近いですよ。


カトリック黒崎教会
長崎市上黒崎町26
TEL  0959-25-0007
時間 9:00〜17:00
    @ミサ、冠婚葬祭時には不可の場合もあります。
    A閉まっている場合もあります。
休み 特になし
料金 無料(※献金箱に寄付を。)

沈黙
遠藤周作著
新潮文庫
550円(税別)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 54
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
驚いた

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
今朝のニュースで現在バーレーンで開催されているユネスコの総会で「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が今夜にも正式決定される公算が強いとのニュースに関心を持っています、torさんの今回の記事で黒崎教会の事を知りました、ド、ロ神父と迫害を恐れぬ地元の信者の血と汗の結晶の教会を人類の遺産として末永く残して行きたいと思います、今夜の世界遺産の正式決定、登録が待ち遠しいです。
go
2018/06/30 07:50
go様
本日30日世界文化遺産に登録決定しましたね。熊本県にも構成遺産の一つ「天草の崎津集落」があります。私のブログ読まれて気がつかれたと思いますが、天草と島原は有明海をはさんで凄く近い距離にあります。天草四郎は天草生まれとも言われています。またキリシタン大名小西行長領だった時代もあり禁教時代も信仰を貫いた信者も多かったのだと思います。崎津は熊本県なのですがちょっと遠いのですよ。時間的に…。そのうち紹介したいと思います。
tor
2018/06/30 20:42

コメントする help

ニックネーム
本 文
小説「沈黙」の舞台に建つ「黒崎教会」 走る・登る・食べる/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる